これからも仲良く、仕事を続けていきたい相手からの債権回収は難しいものですね。
「弁護士をつかって債権回収」なんていうと「喧嘩売っているのか!」なんて思われかねない。
ご心配も、ごもっともだと思います。
だからこそ私たちは、画一的な仕事の進め方はいたしません。

私たちが心がけているのは、

「コミュニケーションの達人であれ!」
「相手によって5通りのモードの使い分ける」

ということです。

その5通りとは、次のものです。

1.最大限の敬意を払うべき相手
2.丁寧に扱うべき相手
3.対等にフラットにものをいってよい相手
4.少しは威圧的に出てよい相手
5.高圧的に出てよい相手

まずはソフトなアプローチから入ります

今後もよい関係を続けて行きたい相手ならば、もちろん「最大限の敬意を払う相手」として、相手方のご事情を考慮しつつ、まずはソフトなアプローチから始めます。
最初は弁護士が表に出ることも差し控えた方がよいでしょう。

たとえばこんな風に。

「当方で入金の確認をいたしましたところ、期日のご入金が確認できておりません。
当方の確認ミスということも考えられますが、念ため貴社におかれましても、ご確認いただければ幸甚に存じます。
ご請求内容は、添付の「ご請求書」に記載のとおりで、○月○日に納品いたしました○○の代金○○○○円、支払期日は○月○日となっております。
大変不躾なご連絡ではございますが、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
ご連絡をお待ち申し上げております。」

こうしたアプローチをきっかけとして、相手方の事情や誠意を測定していきます。
単なる事務上のミスであれば、すぐに連絡がいただけることでしょう。

一時的な資金繰りの都合であったならば、今後も取引を続けていってよいかもしれません。
しかし、事前にご連絡をいただけなかったことや、「一時的」にせよ、支払資金が不足したということは、相手方が何らかの問題を抱えているサインです。
それが事業自体の問題なのか、それとも管理部門の人材やノウハウが不足しているのか。それに対して適切な善後策が講じられているか。
そんな情報収集のお手伝いもさせていただきます。

誠実な請求依頼をしたのに回答がない場合

こちらからのアプローチに対して、何の反応もない。 これはすでに黄色の信号が点っていると考えた方がよいでしょう。
危険な取引先は果敢に「切る」ことを考えないと、損失がますます拡大していってしまう懸念があります。

その場合は、

  • 過去の取引に基づく債権を回収するために弁護士を代理人としてアプローチする
  • 今後の取引によって損失を拡大しないように、防止策を講じる

といった方法が有効です。

いずれにおいても、私たちが最大限のお手伝いをいたします。

資金繰りが困難で返済してくれない場合は、保険をかけておく

情報収集の結果、相手方が相当に厳しい状況にあることが判明した。
しかし、ここで自社が取引を打ち切ると、さらに相手方の業況が悪化する可能性がある。
相手方は、取引を継続して、そこからあがった利益で返済することを強く希望している。

そんな場合には、ただ取引を継続するのではなく「保険」をかける必要があります。

  • 信用できる資産のある保証人をつけていただく
  • 保証人以外の担保、たとえば不動産・株式・売掛金などを担保に出していただく
  • 納品した商品は売りきりではなく、売れた都度、代金を支払ってもらうことにする
  • 納品した商品は、相手方に所有権を移転しないで、万一の時には、直ちに返品を受けられるようにしておく
  • これらの措置は、ほかの債権者にも主張できるように法的に万全の措置を講じておく

こんなふうに、早めに弁護士が関与しておくことで、いざ、事が起こった際には、すばやく万全の対応をとることが可能になります。