弁護士の中にも、債権回収をあまり得意にしていない者もおります。
ここでは、あなたが相談時に、弁護士のどんな点を確認・チェックすべきかをご説明します。
よい弁護士の選び方について知りたい方は、こちらをご覧ください。
よく聴いてくれる弁護士かどうか
あなたの話をしっかりと聴いてくれる弁護士なら、まず期待できます。
ろくに聴きもしないで、自分の考えを押しつけてくるようであれば、要注意です。
ちゃんと「聴かない」弁護士は避けましょう
方針をしっかり説明してもらう
十分に話を聴いてもらえたら、次に「回収方針」について、弁護士の意見を聴きましょう。
この際に、厳しい意見もしっかり言ってくれる弁護士が、よい弁護士です。
- そもそも断念した方がよい
- 自力で回収する方法がある
- 弁護士が代理人になった方がよいが、訴訟までするとコスト割れになる
- 訴訟をしてでも回収すべきである
- 強制執行まで視野にいれるべきだ。その場合、こんな財産が執行の対象になる
こういうことを明確に、率直に、わかりやすく説明してくれる弁護士なら、その後もしっかり対応してくれることでしょう。
工程を示してもらう
債権回収は、通常、次のような順序を踏んで進めます。
「催告書を送る」→「交渉をする」→「裁判を起こす」→「強制執行をする」
相談した弁護士に、これらの「工程」についての予想を聞かせてもらってください。
具体的には、
- どこまでの手続を、いつまでに取るのか
- 交渉の際に、どんなことをこちらのカードにするのか
- 次のステップに移行する、とするきっかけは何か
などです。
費用の説明が明確かどうか
上に述べた、それぞれの段階までの費用を確認してください。
回収見込みの高い案件ならば、費用の全部、又は一部の後払いに応じてくれるかどうかも確認できると安心でしょう。
最後は自分の直感を信じる
以上のようなことを遠慮なく尋ねて、明確な説明が得られるならば、まず安心してお願いしてよいと思います。
しかし、なんとなく不安だ、という気持ちが拭えないときは、即決は避けましょう。
人間の直感は、信頼できるものです。
「よく考えさせてください」「セカンド・オピニオンを取りたい」などと話して、時間をおいてよく考えてみるとよいです。
そうした場合でも、力のある弁護士ならば、快く応じてくれることでしょう。