支払の催促をすると、『営業妨害だ』などとクレームをつけられる

  • 依頼者 : 都内の印刷会社
  • 相手方 : コミック系の出版社

納品をしたのに印刷代金を支払ってくれない

相手方の出版社は、360万円ほどの印刷代金を支払ってくれませんでした。
交渉を続けても、面談にすら応ぜず、逆にこちらに対し「営業妨害だ」などとクレームをつけてくるなど、まったく誠意がありません。
印刷屋さんに注文をして、納品を受けた商品を売って収入を得ているから、オフィスも借り、従業員のお給料も払えているのに、どうして印刷屋さんへの代金だけは支払わないのか。
そのうえ、どうして、開きなおりどころか、逆ギレした態度なのか。本当にわけがわかりませんでした。

勝訴したのに支払ってくれない

やむなく、訴訟を起こしました。
訴訟の途中で、分割払いに応じてあげる余地はあるから、円満に解決しようと提案しましたが、これに乗ってくるわけでもありません。訴訟を起こせば、少しは態度が変わるかと期待したのですが、期待はずれでした。なめられたものです。

完全な勝訴判決を得ましたが、相手方からは何の連絡もありません。
しかし出版業は続けています。

しかたがないので、会社の預金や将来の売掛金の差し押さえをすることにしました。不動産登記を調べてみると、会社は不動産などを持っていないことが分かったからです。

銀行と本屋さんに差押え命令がいったら、さすがに本業に打撃なので支払いをするのではないか、と期待したのです。まかりまちがえば、相手方を倒産に追い込む、究極の手段の一歩手前でした。

最後の手段として、差し押さえをかける

取引の記録、インターネット、めぼしい書店への電話調査などから、次のようなところを探し出しました。
まず、預金している銀行。
書籍を卸している書店。
エンドユーザーに代金引換で販売する際に使用している宅配業者。

そして、判明した預金と、書店に対する将来6カ月分の売掛金、宅配業者への債権を差し押さえました。
これは「効いた」ようです。

相手方の弁護士が解任され、分割払いで回収できた

ここまでやったところで、それまで担当していた弁護士が解任され、新しい弁護士から連絡がありました。交代した弁護士は、誠実に対応してくれて、その後、分割払いで回収することができました。

債務者が、信用不安を与えたくない先、すなわち銀行と取引先を探し出し、そこに対する債権を差し押さえたことが、回収につながったケースです。

ひと言コメント

裁判では、相手方が最初に依頼した弁護士の質も問題であったと思います。ワンマン社長のいいなりになって、かえって依頼者の意に沿わない最悪の事態をもたらしてしまったのです。不誠実な会社・経営者だから、質のよくない弁護士に依頼したのかもしれません。
最初から、もっとよい弁護士に相談していれば、こんなハードランディングはしなくてすんだのに、と相手方の立場にたてば、お気の毒な面もありました。
もちろん依頼会社からは、大変ご満足いただけました。

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